2022.03.04
乳幼児に発症する全身性の血管炎で、心臓の冠動脈(心臓を養っている血管)の病変を合併する特徴があります。
通年性に発症が認められます。集団発症や同胞発症もあり、何らかの感染症がひきがねとも考えられていますが、未だ原因はわかっていません。
上記の症状のうち、5つ以上の症状が認められる際に川崎病と診断します。他に特徴的な症状、検査所見として、BCG接種部の発赤、肝酵素の上昇が認められます。5つの症状がそろっていなくても川崎病の可能性が高ければ不全型川崎病と診断します。
川崎病の疑いが強ければ入院治療が必要です。人免疫グロブリン製剤の点滴、血栓形成を抑制する薬の内服を行います。グロブリン製剤不応例と判断された際はステロイド剤を併用することもあります。
入院してきちんと治療をすれば、ほとんど生命にかかわることはありません。冠動脈病変を残すことがあるので、退院後も定期的に心臓超音波検査を評価し、経過をみてゆく必要があります。