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よくある症状

風邪(かぜ)

2022.03.04

風邪(かぜ)とは

本来、風邪(かぜ)という病気はなく、正式には「風邪(かぜ)症候群」といい、鼻やのど、気管、気管支、肺など外気に触れる部分が炎症を起こしている状態をいいます。炎症が起こる原因の80%~90%はライノウイルス、コロナウイルス、RSウイルス、アデノウイルス、エンテロウイルスなど200種類以上のウイルスと残り10%~20%の原因は細菌、マイコプラズマなどによります。何度も風邪(かぜ)をひくのは色々なウイルスや細菌に感染し免疫ができるのですが、毎年新しいウイルスが出現し感染するからなのです。

風邪(かぜ)の症状

風邪(かぜ)の症状は頭痛、発熱、悪寒、のどの痛み、鼻水、鼻づまり、くしゃみ、咳、痰(たん)、関節痛、筋肉痛など11症状あります。これら11種類の症状はウイルス、細菌などから体を守ろうとする免疫反応が活発になっているのです。例えば、ウイルスや細菌が鼻やのどに感染し外に出そうとする働きとしてくしゃみ、鼻水、咳、痰(たん)がでます。ウイルス、細菌と戦うために、免疫を上げるために体温を高めようとします。これが発熱です。また、ウイルス、細菌と戦っている部分は赤く腫れてきます。これが鼻で起これば鼻づまり、のどで起こればのどの痛みということです。

風邪(かぜ)の治療

風邪(かぜ)薬とは風邪(かぜ)を治すお薬ではないということはご存知でしょうか。風邪(かぜ)薬というのは症状を緩和させるお薬で飲んだからといって風邪(かぜ)は治りません。本来、風邪(かぜ)は自分自身の免疫力で治す病気です。しかし、風邪(かぜ)の症状でのどが痛いからご飯が食べられない、熱、咳、鼻水、鼻づまりがひどいと夜眠れない、などと日常生活に支障がきたすと治る風邪(かぜ)もなかなか治りません。そのような時は風邪(かぜ)薬を服用し、体を安静にして療養するために必要なのです。

風邪(かぜ)の治療に抗生物質がよく出されますが風邪(かぜ)に抗生物質はほとんど効きません。前述のように風邪(かぜ)の原因のほとんどはウイルス感染です。ウイルス感染に抗生物質はまったく効果がない薬です。抗生物質の乱用により細菌が変異して抗生物質が効きにくい耐性菌が増えますので、風邪(かぜ)の時に抗生物質ではなく、患者さんの症例に合わせて、抗生物質が必要な場合には服用するというのが本来の治療なのです。

風邪(かぜ)の予防

風邪(かぜ)は人から人にうつりますので、風邪(かぜ)をひいている人には近づかないように、外出から戻ってきたら必ずうがい、手洗いなどの衛生面に気をつけるようにしましょう。ウイルスは気温18度以下、湿度40%以下を好みます。室温が低いと体が冷えてウイルスが侵入しやすくなります。そして空気の乾燥には十分注意してください。鼻やのどの粘膜が乾燥するとウイルスや細菌に感染しやすくなりますので、適度な室温、湿度を保つようにしてください。また、疲労、睡眠不足、栄養不足により免疫力が下がり、風邪(かぜ)をひきやすくなりますので、早寝早起きとバランスが良い食事をすることが大事です。