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院長のつれづれ

【院長のつれづれ】検査難民

2020.08.01

連日都市部では3ケタのPCR陽性者が出ています。緊急事態宣言が出ていた頃よりは1日の検査件数が多くなったとはいえ、皆さまご存知の通り世界に目を向けると圧倒的に少ないです。

 

1日あたりの検査能力を比べると、1日最大 中国は380万件、アメリカは50万件、ドイツは18万件、フランスは10万件に対して日本は3万2000件という数字です(7/29 日経ゲンダイDIGITAL)。

 

現在、本院(城東区 松谷クリニック)で抗体検査をしていますが、いろいろと問合わせてみたけどPCR検査をしてくれないので藁にもすがる思いで抗体検査を受けにきたという「検査難民」の人が少なくないです。

症状がないから、症状があっても濃厚接触ではないから・・・と、難癖ともとってしまいそうな理由で断られます。

 

なんといってもまず、電話がつながらない。常時話し中で何十回とかけてやっとつながったと思ったら、けんもほろろに検査できませんと言われる・・・。

 

抗体検査は診断ツールとしては認められていないし、主に過去の感染歴を調べるものなので、陰性だった場合に太鼓判を押して「大丈夫!」とは言えません。しかしやっとの思いで検査に来られて、涙を流して自分の状況を訴え、陰性結果に安堵する方もおられます。

 

PCR陽性だった場合、症状が重くなければ14日間の療養施設収容あるいは自宅待機が強いられます。学校や医療機関やその他コミュニティーの中で陽性者が出れば、同じ空間にいた人は濃厚接触者として検査対象になり、その場所が一定期間閉鎖される可能性もあります。

 

これが世間の偏見・差別を産み出し、一部の医療機関では検査施行や発熱患者に対して及び腰となっている可能性は高いです。

 

罹患しても無症状の人が圧倒的に多く、守るべきは高齢者と基礎疾患がある人だということがわかってきた現在、第二類感染症を外して長期間の隔離を止めるべき、との意見に手を挙げたいですが、皆さまのご意見はいかがでしょうか?