2020.07.11
誰がネコのクビに鈴をつけに行くのか?
ネズミたちは、いつも猫のためにひどい目にあわされていました。何とか打開策はないかとネズミたちが集まって相談し、その中の一匹が、「猫が来たらすぐわかって逃げられるよう、猫の首に鈴を付けよう」と提案しました。皆は名案だと喜びましたが、では誰が猫の首に鈴を付けに行くのかという段階の話になると、誰もその役を買って出る者はいませんでした(reference; wikipedia 一部改変)。
日本でも今になってようやく民間の医療機関でPCR検査ができるようになりつつありますが、様々な弊害を孕んでいることも事実です。
①限られたスペースであるため、ゾーニングが難しい
②自分自身、スタッフがかかってしまう可能性がある
③他の患者さんも??
④コロナ患者が来ているという風評被害………
現在、本院の松谷クリニックで抗体検査をしていますが、いろいろな検査希望者と出会います。発熱したことを会社に連絡したら、検査をしてコロナ陰性の証拠を持ってくるよう言われた、2ヶ月前の熱はもしや… 自分がかかっているのか否かはもちろんのこと、万が一かかっていたときに家族に、働き先の人々にうつしてしまうのではないかと心配で… などなど。IgM、IgGとも陰性であればこれで診断できるわけではないけど一先ず大丈夫ですよ、と伝えています。
どこに行っても検査自体してない、していたとしても医師が確実に疑う症状が伴っていなければPCR検査はしてくれない、とういうのが現在の日本の状況です。あれだけ連日、新聞、TV、ネットでコロナ関連の情報が流されていたら不安が募るのも仕方ないです。
そういった方々のニーズに答え、少しでも不安を取り除くべく、我々もPCR検査を受け付ける方向で計画しております。上記①~④の項目は、オンライン診療で患者はクリニックには来院しない、検査に提出する検体はクリニック外で受け取る、ということでクリアできると考えます。
いろいろなアイデアを出し合えば、ネコのクビに鈴をつけに行くこともそう難しいことではないのではないでしょうか。